ジャスミンの中国茶の旅
旅日記


2004年6月19日(土) 晴れ  武夷山市 
星村桐木関の正山小種(ラプサンスーチョン)の里

紅茶誕生の地 
   自然保護区の桐木関へ


廈門から武夷山へは列車で約14時間かかった。直行便のN582の寝台車は149元だった。
AM9:00ごろ武夷山駅に到着。朝は駅周辺に人やタクシーがたくさんいる。
武夷山駅に到着する30分前ぐらいから列車内を旅行会社の人たちがうろついていた。私たちも声をかけられた。その人は「安くて綺麗なホテルを紹介する」といった。しかも、駅から武夷山麓のホテル街まで無料で送迎してくれるそうだ。「ホテルが気に入らない場合は送迎代2元を払えばいい」という。私たちは彼の紹介したホテルへ行くことにした。そこは通常一泊400元(6,000円)の部屋を100元/部屋 で泊まる事ができた。もともとは400元のホテルだけあって、部屋の鍵からして高級な感じだ。バスルームもベットも今まで宿泊したホテルの中で一番いい。さっそくチェックイン。


午後の駅には人がほとんどいない


武夷山市内ではスイカ売りの姿も

ホテルで少し休憩した後、北京のお茶屋さんに紹介してもらった正山小種(ラプサンスーチョン)の里、星村の桐木関へ出発した。イナちゃんから正山小種の会社へ電話をしてもらい、総経理の江さんにアポをとった。北京のお茶屋さんのことを話とすぐに会う約束をしてくれた。彼の会社は自然保護区のなかにあり、彼の許可がないと保護区に入る事ができなかった。江さんは紅茶を世界で始めて作った人の子孫だそうだ。
武夷山の景色はすばらしい、水墨画にありそうな霧が立ち昇る山の景色が広がっている。桐木関はそんな山の中をホテル街からさらに1時間ほど車で走った場所にあった。


自然保護区には
登録されている車しか入れない



この日は雨だったが、
雨の日の景色も美しい。

途中、川を優雅に竹製の船で下っている姿が見えた。
それからゴムボートの急流くだりの看板もあった。

江氏との対面と龍眼味の正山小種

江さんの会社へ着くと、彼は「他にも客が来ていてこれから食事をするところです。一緒に食べましょう」と地元料理のお店に連れて行ってくれた。そこには円卓を囲んで、北京から来た人や広州からきた人が座っていた。私たちも一緒に座らせてもらった。山の草や筍や魚を使った料理はどれも美味しかった。食事が終わると他の客たちは帰っていった。私たちは江さんと一緒にタクシーで会社へもどった。2種類の正山小種を飲みながらしばらく彼の話を聞いた。
2種類の正山小種とは、ひとつは私も馴染み深かった香りの強い(正露丸臭?)紅茶だ。これを欧州味。もうひとつは、かすかに独特の香りがするものの、お茶本来の優しい甘味(龍眼の味)のある中国味の紅茶だ。もともとの正山小種はこの中国味のものだったのだそうだ。ところが、ヨーロッパに輸出するにあたって、ヨーロッパ人の好みに合わせて、香りのきつい正山小種も作るようになったのだそうだ。
話の後で工場を見学させてもらった。残念ながら写真撮影はお断りされた。女性たちが茶葉の仕分け作業をしていた。みごとな手さばきで茶の屑を取り除いていた。
再び部屋にもどって、「正山小種を少し買いたいのですが」と言うと、試飲をするべく別の部屋に案内された。そこで中国味の紅茶を4種類試飲。「美味しいと思ったものを選んでください」と半クイズ形式だ。私が選んだのは特級と得等の紅茶だった。得級はここにある最上の紅茶。得等は茶葉の形状が大きめの、昔からの正山小種の形をした紅茶だった。これらを100グラムずつ購入した。

恐怖の急流下り

帰り道の途中で、来るときに見た竹製の優雅な船に乗りたいと思った。タクシーの運転手に船乗り場で降ろしてくれるようにお願いしたら、どうも別の乗り場に降ろされてしまったようだ。しかも運転手は「船に乗ったら水がかかるから荷物は全て車においていけ」と言う。いい人そうな運転手だったが、荷物を預けるのは非常に心配だった。それに朝見た感じでは船は優雅に竹の椅子に座って景色を眺められそうなもので、水がかかると言ってもたいしたことないだろうと思った。しかし、船乗り場の若い店員がやってきて、彼も「荷物は持っていけない」という。とりあえず、パスポートと現金はいつも胸からさげていたので、最悪日本へ帰ることは出来る。しかたなく荷物をタクシーに預けた。私たちが船乗り場に行くと、待っていたのはゴムボート。「竹製の船は?」とイナちゃんに聞くと、「あれは危険だからやめたそうです」と言う。「危険って朝みたじゃないの!」と内心思いつつ、こうなったらゴムボートでもいいかと思い乗る事にした。空気入りのベストを着て、竹製のヘルメットをかぶせられた。「大げさだな~ヽ( ̄Д ̄*)」と思っていたが、ボートが走り出してすぐ、ヘルメットも必要なのだと実感できた。船は急な流れの川を凄い勢いで流れていった。時には岩と岩の間をすれすれで通りすぎたり・・・。しかも先に出発した船が転覆して、乗客が川に投げ出されてみんな水に浸かっているではないか!さすが中国!と妙に感心してしまった。さいわい私たちのボートは転覆こそなかったものの、ボートに入り込む激しい水しぶきによって頭からパンツまでずぶ濡れとなった。


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